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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所

中村祐輔 理事長が米国人類遺伝学会(ASHG)の生涯業績賞を受賞 ~VNTRマーカーの開発や精密医療の世界的基盤構築などが評価され、日本人初の栄誉~

 この度、当研究所理事長の中村祐輔が、米国人類遺伝学会(American Society of Human Genetics:ASHG)の生涯業績賞(Lifetime Achievement Award)を受賞いたしました。

 米国人類遺伝学会は、1948年に創設された人類遺伝学・ゲノミクス分野における世界最大の学会であり、同学会は、1962年より、遺伝学分野における卓越した業績を表彰しております。

 同学会の生涯業績賞は、以前は「ウィリアム・アラン賞」として知られ、人類遺伝学における長期間にわたる科学的探究を通じて、広範で重大な科学的貢献を行った個人を表彰するものです。

 本賞の受賞は、日本人として初の栄誉となり、VNTRマーカー開発や精密医療の世界的基盤構築などの貢献が高く評価されました。

ASHGウェブサイト:米国人類遺伝学会(American Society of Human Genetics:ASHG) 

米国人類遺伝学会 生涯業績賞 受賞理由

 可変数直列反復配列(VNTR)のマーカーを開発してポジショナルクローニング時代の幕開けを牽引したことに始まり、疾患遺伝子の同定やがんの遺伝的基盤の解明に至るまで、人類遺伝学・ゲノム研究の可能性を繰り返し広げてきたこと。

 APCや大腸がん遺伝学における画期的な貢献により、現代の分子腫瘍学の形成に大きく寄与し、また、遺伝性疾患や複雑形質に関する研究は、遺伝的変異が人の健康にどのように影響するかという理解を深めたこと。

 国際HapMap計画でのリーダーシップ、黎明期のゲノムワイド関連解析(GWAS)、バイオバンクジャパンの創設を通じて、精密医療(プレシジョン・メディシン)のための世界的な基盤構築にも貢献したこと。

 科学者、メンター、そして先見的なリーダーとして、中村理事長の遺産は今もなお発見を促し、世界中の人々の健康改善に寄与し続けていること。

用語解説

1.可変数直列反復配列(Variable Number Tandem Repeat:VNTR)

 同じ短いDNA配列(10〜100塩基程度)が連続で繰り返されている領域を言います。人によって繰り返し回数の個体差が大きく、これを複数の領域で解析することにより、遺伝子マッピングの分析やDNA鑑定、親子鑑定などに用いることができます。

2.APC

大腸がんの発生を最初期で防止する、中心的ながん抑制遺伝子です。

3.国際HapMap計画

 2002年に開始された、人類の遺伝的多様性の共通パターンを示すハプロタイプの地図(HapMap)を作る国際共同プロジェクトを言います。人は、個人差の要因となるSNP(Single Nucleotide Polymorphism)を多数有しており、SNPは、近隣のSNPととともにまとめて遺伝される傾向にあります。そのまとめて遺伝されるSNPのセット(ハプロタイプ)に関して、ゲノム上における分布と組み合わせを体系的に地図化することで、後の遺伝子研究の基盤を構築しました。

4.ゲノムワイド関連解析(Genome-Wide Association Study:GWAS)

 ゲノム全体に散らばる多数の遺伝的変異を比較し、病気や体質と関連するゲノム領域を見つける研究手法を言います。具体的には、多数の人のSNPを解析し、発症者と非発症者の間で頻度の違いを統計分析することで、目的のゲノム領域を見つけ出す方法であり、HapMapが整備されたことにより、効率的に実施することができるようになりました。

医薬基盤・健康・栄養研究所について

 2015年4月1日に医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所が統合し、設立されました。本研究所は、メディカルからヘルスサイエンスまでの幅広い研究を特⾧としており、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため、研究開発の最大限の成果を確保することを目的とした国立研究開発法人として位置づけられています。

ウェブサイト:医薬基盤・健康・栄養研究所

 

本件に関する問合わせ先

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBN)

お問合せフォーム

プレスリリース資料PDFファイル(458KB)

 

 

 

 

 

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