国内野生植物資源の利活用研究を通じて健康増進に寄与する
薬用植物資源研究センター 筑波研究部 主任研究員 松尾 洋孝
私が生薬や植物に興味を持ったきっかけは、薬学部在籍時に授業で聞いた「漢方は薬剤師にも処方できる」という一言でした。通常、薬の処方は医師のみが行うことができますが、実は漢方は薬局製剤として薬剤師が処方することができるのです。これがきっかけとなり、生薬・天然物化学の世界へとのめり込んでいきました。
ありがたいことにNIBNでも天然物化学の研究を継続することができています。私の所属する薬用植物資源研究センター/薬用植物スクリーニングプロジェクト(茨城県つくば市)では、毎年国内各地へ出向き、野生植物を採集して植物エキスを作製しており、現在は15,000点を超える国内最大級の植物エキスライブラリーを保有しております。これらのエキスを使って、アカデミアや企業との共同研究により様々な活用方法を探索しています。また、私自身はがん細胞の上皮間葉転換に着目した研究を行っており、有効な植物やその成分について研究をしています。身近な雑草にも意外な効能が見つかるなど、宝探しのような非常に魅力的な研究です。
トップページ「新着情報」欄に表示する画像
研究成果 / イベント / 公募 / お知らせ のいずれかを入力してください。
研究成果