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								| ■国民栄養調査のデータ処理過程における過誤とその対策 |  | 
				 
					| 目的 |  | 国民栄養調査において、保健所および都道府県における食事調査データ処理過程に認められる過誤の頻度を検討し、その過誤をできるだけ少なくするための方策を考察する。 | 
				 
					| 方法 |  | 1995年の国民栄養調査から、4都道府県、8保健所でデータ収集された132世帯(455人分)に関して、(1)原票、(2)保健所コード票、(3)都道府県コード票のコピーをそれぞれの時点で回収し調査対象とした。コンピュータプログラムを用いた理論チェック、目視による全件チェックを行い、保健所のコード化および都道府県のコード修正作業における過誤の頻度および分類を記載した。 | 
				 
					| 結果 |  | 
							保健所コード化過程では、食品番号・摂取量の過誤および行全体の抜け落ちについては、1世帯当たり1.61件、案分比率の過誤については0.19件であった。特に、案分比率に関する過誤の頻度に関して、保健所間のばらつきが大きかった。 
							都道府県コード修正後には、過誤の頻度は、それぞれ1.57、0.16件であり、十分な修正がなされていなかった。 
							
			  過誤を回避する方法として、(1)手作業による照合、(2)過誤の一括検出プログラム法(現行法)、(3)コンピュータ入力プログラム法について、過誤の期待回避率を推計すると、それぞれ、64.6%、36.9%、81.0%と、現場でのコンピュータプログラムの導入が、過誤の減少に最も有効と考えられた。【表1参照】 
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					| 結論 |  | 国民栄養調査における現行の手作業によるコード化および確認・修正作業には限界があり、調査員である栄養士が、データ入力、過誤のチェック・修正のためのコンピュータプログラムを、各地域保健現場において使用することが不可欠であると考えられた。 | 
				 
					| 出典 |  | 日本栄養・食糧学会誌 1998;51(2): 
						57-65 | 
				 
					| 著者、 所属
 |  | 吉池信男 岩谷麻有子 大谷八峯 井上浩一 河野美穂 清野富久江 松村康弘 山口百子 国立健康・栄養研究所成人健康・栄養部
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					| Abstract |  | →【Abstract】 |