解説文 |
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栄養評価は、ヒトの栄養状態を総合的に評価するものであり、栄養素欠乏症を例に挙げれば、下表のように整理される。すなわち、第1段階では、食事調査により“何をどれだけ食べたか”を把握する。第2、3段階では、体内の貯蔵組織や体液・血液中の各種栄養素濃度を生化学検査などで測定する。第4段階では、体内での栄養素の欠乏が細胞や組織レベルでひき起こす機能低下の程度を評価する。第5段階は、“病気”の段階には達していないものの、個体として何らかの機能変化が生じている状態(例:亜鉛欠乏による味覚低下、ビタミンA欠乏における暗順応の低下等)である。最後の第6、7段階では、“病気”として、種々の症状、身体所見の変化が出現してくるものであり、臨床的に診断・評価が行われる(表)。 |