解説文 |
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人の健康に対する環境要因等の定量的なリスク評価として、暴露評価が必要である。食品の安全性の評価では、食品を介して人に取り込まれる化学物質(例:残留農薬、環境汚染物質、食品添加物等)について、摂取量(暴露量)が推定される。例えば、残留農薬基準設定においては、動物を用いた安全性試験成績に基づき一日摂取許容量が決められ、国際基準等に基づき基準値(案)が設定される。さらに、基準値(案)を採用した場合に農作物を経由して摂取される農薬の量(暴露量)が試算される。その結果、予想される暴露量が一日摂取許容量を超えない場合、国民の健康確保に支障はないと考えられるため、基準値(案)をもって残留農薬基準とされる。一方、暴露量のモニタリングを目的とした場合には、マーケット・バスケット調査により個々の食品に含まれている化学物質等の含有量が測定される。
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