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自然災害後の栄養問題と改善の取り組みに関連する要因のレビュー

概要
自然災害による健康被害をできるだけ小さくするには、被災直後の食事の改善や平時からの備えが重要です。この研究は、自然災害後の避難所では、どのような方法で食と栄養を改善できるのか?また、健康・栄養改善のための取り組みを明らかにすることを目的としました。

方法
世界の避難所における栄養問題の改善方法を明らかにするため、学術論文の検索サイト(PubMed およびJ-STAGE)で、「災害」および「避難所OR キャンプ」AND「栄養OR 食品OR 食事」をキーワードとして文献検索しました。活動報告、レビュー、方法のない記事、英語と日本語以外の言語で書かれた論文は、今回の検討対象から除外しました。また、日本の政府、専門機関、学術研究機関による自然災害後の健康と栄養改善の取り組みに関する情報を整理しました。

結果
文献レビューによって抽出された7つの論文について、自然災害後の避難所での栄養問題の改善内容を整理したところ、4つの主な要素 1)避難所のサイズと設備、 2)避難所での食事の提供方法と内容、 3)専門家との共同作業、 4)避難所間の協力、にまとめることができました(表)。また、東日本大震災以降に日本で開始された自然災害後の健康・栄養問題改善のための取り組みには、国の研究機関への災害栄養に特化した部署の設置、災害食の備蓄の推奨や認証制度、人材の開発育成、災害時の栄養基準などがありました。

この研究から考えられること
自然災害後の避難所での栄養問題の改善に関連する要因と、自然災害に伴う栄養と健康の問題を減らすための日本での様々な取り組みを明らかにしました。栄養問題の改善に関連する要因と様々な取り組みは、互いに関連している可能性が示唆されました(図)。

本研究の論文

Naoko Miyagawa, Nobuyo Tsuboyama-Kasaoka, Moeka Harada and Nobuo Nishi. A Review of Factors Associated with Nutritional Problems and Improvement Initiatives after Natural Disasters. Jpn. J. Nutr. Diet. 2020;78 Supplement:S111~S120. doi:10.5264/eiyogakuzashi.78.S111

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