医薬基盤研究所(NIBIO)のお知らせ
希少疾病用医薬品等開発振興事業で支援している希少疾病用医薬品2件が製造販売承認を取得しました
2020年1月23日
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所では、希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器及び希少疾病用再生医療等製品※1を対象とした「希少疾病用医薬品等開発振興事業」※2を行っております。この度、本事業で開発支援した希少疾病用医薬品2件が厚生労働大臣から製造販売承認を取得しましたので、お知らせ致します。
・販売名 「献血ベニロン−I静注用500mg、同静注用1000mg、同静注用2500mg、同静注用5000mg」
〇承認日: 令和元年12月20日
〇効能又は効果: 視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合)
〇製造販売業者: KMバイオロジクス株式会社
〇希少疾病用医薬品の指定日、指定番号、名称:
平成25年6月17日 (25薬)第305号 乾燥スルホ化人免疫グロブリン
〇希少疾病用医薬品の指定を受けた者の名称:KMバイオロジクス株式会社、帝人ファーマ株式会社
〇助成金交付年度 平成25、26、27、28、29、30年度
※注:帝人ファーマ株式会社に対して助成金を交付した。
・販売名 「カイプロリス点滴静注用10mg、同点滴静注用40mg」
〇承認日: 令和元年11月22日 ※用法・用量追加に係る国内製造販売承認事項一部変更承認日
〇効能又は効果: 再発又は難治性の多発性骨髄腫
〇製造販売業者: 小野薬品工業㈱
〇希少疾病用医薬品の指定日、指定番号、名称:
平成27年8月20日 (27薬)第363号 カルフィルゾミブ
〇助成金交付年度 平成27、28、29年度
※注:再発又は難治性の多発性骨髄腫に対する、本薬及びデキサメタゾンの併用投与における本薬の
週1回投与の用法・用量に係る開発に対して、助成金を交付した。
※1 希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器、希少疾病用再生医療等製品とは
難治性疾患等を対象とする医薬品、医療機器及び再生医療等製品は、医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ない等の理由から研究開発の投資回収が困難なため、開発がなかなか進まないのが現状です。
このような医薬品等のうち、指定要件を満たしたものを厚生労働大臣が「希少疾病用医薬品」、「希少疾病用医療機器」又は「希少疾病用再生医療等製品」に指定します。
※2 希少疾病用医薬品等開発振興事業とは
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所では、厚生労働大臣から「希少疾病用医薬品」、「希少疾病用医療機器」又は「希少疾病用再生医療等製品」の指定を受けた品目の開発企業を対象に次の開発振興事業を実施しています。
(1) 助成金交付
指定を受けた開発企業の助成金交付申請に対し、その試験研究に必要な経費に充てるための助成金を
交付しています。平成30年度は11件に助成しました(助成金総額:約4.4億円)。
(2) 指導・助言
指定を受けた品目の開発企業からの試験研究等に係る相談に対して、厚生労働省や独立行政法人
医薬品医療機器総合機構と連携して、創薬に関する研究開発経験を有する研究課題管理者(プログラム
オフィサー)らによる指導・助言を行っています。
(3) 認定
助成金の交付を受けた開発企業が税制上の優遇措置を受けるための証明書を発行しています。
【これまでの支援実績】
今回の承認により、希少疾病用医薬品等開発振興事業による支援実績は以下のようになります。(令和2年1月15日現在)
□厚生労働大臣より指定を受けた希少疾病用医薬品449品目、希少疾病用医療機器:28品目、
希少疾病用再生医療等製品:17品目
■そのうち、希少疾病用医薬品等開発振興事業で助成金の交付を受けた件数
希少疾病用医薬品:185件、希少疾病用医療機器:13件、希少疾病用再生医療等製品:4件
■そのうち、承認を取得した件数
希少疾病用医薬品:130件、希少疾病用医療機器:10件、希少疾病用再生医療等製品:2件
【本件に係る照会先】
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
開発振興部 開発振興課
大阪府茨木市彩都あさぎ7-6-8
電話:072-641-9804 E-mail:kisho-ph"at"nibiohn.go.jp
※E-mailは上記アドレス"at"の部分を@に変えてください。