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胃がん検診受診率向上のための胃用誘導型カプセル内視鏡システムの開発
福島県
事業責任者
福島県立医科大学 会津医療センター 消化器内科学講座 教授 入澤 篤志
開発及び医師主導治験の概要
(1) 実用化予定の医療機器・医療材料・体外診断薬の概要
胃は、がん死亡率を低下させるために着目すべき重要な部位の一つであるにもかかわらず、X線バリウム検査での不快感、内視鏡検査での咽頭反射による苦痛等がネックとなり、胃がん検診受診率が伸び悩んでいる。そこで本事業は、胃内で自在に動かすことができる磁気誘導型カプセル内視鏡システムを開発し、受診者の負担を減らすことで検診率向上を目指している。

(2) 事業着手時点の開発概況
当該医療機器開発企業は、2010年に欧州で行われた今回実用化予定のシステムと類似の医療機器を用いた臨床試験において、胃用カプセル内視鏡の患者受容性の高さを確認した。
一方で、カプセル内視鏡の胃内におけるより一層の誘導性能の向上と、システム全体の小型化が必要であると判断した。

(3) 医師主導治験に付随して実施する研究開発・前臨床試験の実施計画
- 1)カプセル内視鏡誘導性能向上
前述欧州臨床試験の結果と、これまでに開催したカプセル内視鏡システム実験機供覧会を通じて得た、医師らからのカプセル内視鏡の誘導性能に対する意見をその後の機器設計開発に反映させた。 - 2)システム全体の小型化・軽量化の実現
多くの医療施設への導入を前提として、機器の据付けの容易さも視野にシステム全体の小型化・軽量化を進めた。 - 3)カプセル内視鏡検査の前処置方法の検討
カプセル内視鏡による胃内観察に最適な条件を探索するための、前処置方法の検討を目的とした臨床研究を実施した。
(4) 医師主導治験の実施計画
平成26年度の医師主導治験開始を目指して現在、プロトコール内容についてのPMDA相談を継続中である。また、治験参加予定の、福島県立医科大学会津医療センターと複数の首都圏の施設を合わせた全4施設では、治験実施に向けた体制づくりを進めているところである。
補助事業での実施項目と実施予定期間
