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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所

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身体活動ガイドライン研究室

1. 主要メンバー

 
 
室長 瀧本 秀美(併)
研究員 中潟 崇
 

 

2. 研究の目的・背景

身体活動・運動ガイドラインと正確な身体活動量の評価を通じて、国民のさらなる身体活動向上を目指して

  • 我が国では、国民の身体活動量を評価するため、1989年から国民健康・栄養調査において歩数計を用いた調査が行われています。この歩数調査は、世界に先駆けて行われた大規模調査であり、世界的にも重要な身体活動のトレンドデータとなっています。身体活動ガイドライン研究室では、国民健康・栄養調査で測定された歩数のさらなる向上を目指して、主に2つの取り組みを行っています。
  • 1つ目は、国民の身体活動の向上や座りっぱなし防止に向けた情報発信です。厚生労働省が2024年1月に公表した「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、身体活動・運動の推奨事項における全体の方向性として、「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものとから取り組む。今よりも少しでも多くからだを動かす」ことを掲げ、日常生活の中で積極的にからだを動かすことを奨励しています。さらに、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することも呼びかけています。身体活動・運動に関するガイドラインの歴史は、1989年の「健康づくりのための運動所要量」から始まり、このガイドで第4版となります。本研究室はこれまで身体活動・運動に関するガイドライン作成に大きく貢献してきており、国民の皆様に対して身体活動や運動習慣の大切さを発信し続けています。国民に向けた身体活動の推奨事項を更新していくには、世界中の学術論文を網羅的に収集し(システマティックレビュー)、結果を統合する(メタアナリシス)ことが必要です。現在、予定されている10年後の改訂に向けて、科学的な根拠の更新や創出を目指す参加型のシステマティックレビュープロジェクトを立ち上げて、活動を行っています。
  • 2つ目は身体活動や座位行動の測定法の開発および妥当性の検証です。近年、歩数に代表される身体活動量の評価は、それぞれの機器に内蔵された加速度計の信号を加工処理した値を用いています。一方、装着部位は、腰・腕に付けるタイプ、スマホに内蔵されているものなど、さまざまです。つまり、機器や装着部位によって歩数は異なり、表示されている数字が実際の歩数と同じかどうかは明らかになっていません。当センターでは、各機種の値の妥当性や正確性について検証を行うことで、国民健康・栄養調査の歩数のトレンドの継続的な評価を可能とするとともに、その他の分野における身体活動研究に有効活用してもらえるような知見を輩出しています。

3. 研究内容

  • 大学や研究機関のハブとなり、身体活動・座位行動と健康についての更なるエビデンスを創出します。
  • エビデンスの整理を通じて身体活動・座位行動に関するガイドライン作成に貢献し、社会実装にむけた研究と支援を行います。
  • 新たな測定機器の開発と精度管理を行います。
  • 国民健康・栄養調査の歩数・運動習慣の分析を通じて、国民の健康増進に寄与します。

4. 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023このリンクは別ウィンドウで開きます」(厚生労働省)に関連する情報

  • 2024年1月に厚生労働省から「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が公表されました。
  • ここでは「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」とそれに関連する情報を公開します。
  • 身体活動を通した健康づくりに、ぜひご活用ください。

【専門家に向けた情報】

 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、健康日本21(第三次)における身体活動・運動分野の取組を推進するため、健康づくりに関わる専門家 (健康運動指導士、保健師、管理栄養士、医師等)、政策立案者 (健康増進部門、まちづくり部門等)、職場管理者、その他 健康・医療・介護分野における身体活動を支援する関係者 等を対象者として、身体活動・運動に係る推奨事項や参考情報をまとめたものです。

 利用のしやすさに配慮して、主要な情報は個別シートにまとめられています。具体的には、対象者別の推奨事項や学的根拠をまとめた RECOMMENDATIONシート(成人版・高齢者版・こども版) と、身体活動・運動に関する最新情報をまとめた INFORMATIONシート(8種類) が作成されています。下記にそれぞれのシートを掲載していますので、必要に応じてご利用ください。

◆RECOMMENDATIONシート(対象者別の推奨事項) 
  • 成人版(PDF 631KB)

推奨事項(専門家向け)このリンクは別ウィンドウで開きます

  • 高齢者版(PDF 651KB)

高齢者(専門家向け)このリンクは別ウィンドウで開きます

  • こども版(PDF 584KB)

こども(専門家向け)このリンクは別ウィンドウで開きます

◆INFORMATIONシート(身体活動・運動に関する最新情報)
  • ① 筋力トレーニングについて (PDF 645KB)

筋トレこのリンクは別ウィンドウで開きます

  • ② 働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント(PDF 809KB)

職場環境このリンクは別ウィンドウで開きます

  • ③ 慢性疾患を有する人の身体活動のポイント (PDF 727KB)

慢性疾患このリンクは別ウィンドウで開きます

  • ④ 身体活動・運動を安全に行うためのポイント (PDF 727KB)

安全に行うためのポイントこのリンクは別ウィンドウで開きます

  • ⑤ 身体活動による疾患等の発症予防・改善のメカニズム(PDF 579KB)

メカニズムこのリンクは別ウィンドウで開きます

  • ⑥ 全身持久力(最高酸素摂取量)について (PDF  698KB)

全身持久力このリンクは別ウィンドウで開きます

  • ⑦ 身体活動支援環境について (PDF 638KB)

支援環境このリンクは別ウィンドウで開きます

  • ⑧ 身体活動とエネルギー・栄養素について)(PDF 792KB)

エネルギーこのリンクは別ウィンドウで開きます

【一般の人に向けた情報】

◆ 厚生労働省

 成人、高齢者、こどもの対象別に、身体活動・運動の推奨事項を一般の方向けにまとめたものです。
(両面印刷・三つ折り、1枚目外面・2枚目中面)

  • アクティブガイド2023(成人版)(PDF 7.61MB)

成人版(一般の方向け)このリンクは別ウィンドウで開きます

  • アクティブガイド2023(高齢者)(PDF 6.15MB)

高齢者版(一般の方向け)このリンクは別ウィンドウで開きます

  • アクティブガイド2023 (こども版)(PDF 6.37KB)

こども(一般の方向け)このリンクは別ウィンドウで開きます

◆ 厚生労働科学研究班

 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の内容に最新の研究を加えて、一般の人に向けた親しみやすく実践的な資料を作成しています。身体活動の向上や座りっぱなし防止にご活用ください。

【その他の関連資料】

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